2025.11.06

【松阪神社(松坂神社)での結婚式】蒲生氏郷ゆかりの杜で誓う、歴史と文化に彩られた神前式ガイド


 


【松阪神社(松坂神社)での結婚式】蒲生氏郷ゆかりの杜で誓う、歴史と文化に彩られた神前式ガイド


 


三重県松阪市で、厳かで歴史ある神前式を挙げたい。


そんな風にお考えのカップルに、地元で「氏郷(うじさと)さん」と親しまれる松阪城跡(松坂城公園)に鎮座する**「松阪神社(まつさかじんじゃ)」**での結婚式をご紹介します。


この記事では、松阪神社の歴史や御祭神、そして気になる結婚式(神前式)の魅力や流れについて、詳しく解説していきます。


 


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1. 松阪神社とは?その歴史と御祭神


 


「松坂神社」と検索されることも多いですが、正式には「松阪神社」と書きます。この神社は、松阪の歴史そのものと深く結びついています。


 


 


松阪の礎を築いた「蒲生氏郷」公が創建


 


松阪神社の歴史は、天正16年(1588年)、戦国武将・蒲生氏郷(がもううじさと)公が松阪城を築城した際に始まります。氏郷公は、城の鎮守社(ちんじゅしゃ)として、また城下町の守り神として「八幡宮」を勧請しました。


これが松阪神社の始まりであり、江戸時代は「御城八幡」と呼ばれ、武士や町人から篤く信仰されてきました。


 


多くの神様が集う、松阪のパワースポット


 


明治時代に入り、政府の方針によって近隣の小さな神社がまとめられることになりました。松阪神社も例外ではなく、明治41年(1908年)に近隣の17もの神社が合祀(ごうし)され、現在の「松阪神社」という名前に改められました。


そのため、御祭神は非常に多く、




  • 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ): お稲荷様として知られ、商売繁盛・五穀豊穣の神様




  • 少彦名命(すくなひこなのみこと): 病気平癒や、薬・お酒の神様




など、33柱もの神々がお祀りされています。商売繁盛から家内安全、病気平癒まで、幅広いご利益をいただける、まさに松阪の「セントラル・パワースポット」なのです。



 


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2. 松阪神社での結婚式が持つ「3つの魅力」


 


松阪神社での神前式は、他の式場にはない特別な魅力に溢れています。


 


魅力1:松阪城跡の、緑豊かな歴史ロケーション


 


神社が鎮座するのは、松阪城跡(松坂城公園)の緑深い杜の中。石垣が残る城跡は、市民の憩いの場であると同時に、松阪の歴史の中心地です。四季折々の自然と、厳かな石垣に囲まれた神聖な空間での結婚式は、他では味わえません。


 


魅力2:『古事記伝』本居宣長(もとおりのりなが)の息吹


 


松阪といえば、江戸時代の国学者・本居宣長を忘れてはなりません。


神社のすぐ隣には**「本居宣長記念館」や、宣長が暮らした旧宅「鈴屋(すずのや)」**があります。また、神社の境内には宣長の歌碑も建てられており、松阪の文化的な空気に満ちています。歴史や文学が好きなカップルにはたまらないロケーションです。


 


魅力3:厳かで本格的な「神前式」が叶う


 


観光地化されすぎていない、地元に根付いた神社だからこそ、挙式は静かで厳かな雰囲気の中で執り行われます。雅楽の生演奏の中、神職に導かれて本殿へと進む「参進の儀」は、神前式ならではの感動的な瞬間です。


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3. 松阪神社での結婚式【流れ・費用・準備】


 


松阪神社で結婚式を挙げる場合の、具体的な流れや準備について解説します。


 


申し込みはどうする?


 


松阪神社での挙式は、専門のプロデュース会社(市内の「ボー・ジャルダン」など)を通じて申し込むのが一般的です。神社への申し込み、衣装の手配、当日のアテンドまでを一括でサポートしてもらえます。


 


当日の流れ(モデルケース)


 




  1. お支度: プロデュース会社や提携の衣装店(「直三衣裳店」など)で、白無垢や紋付袴に着替えます。




  2. 境内ロケ撮影: 挙式前に、松阪城跡の美しい石垣や緑を背景に、記念撮影を行います。




  3. 参進の儀: 雅楽の音色と共に、神職・巫女に導かれ、新郎新婦とご家族が列になって本殿へと進みます。




  4. 神前式(本殿にて):




    • 修祓(しゅばつ): お祓いを受け、心身を清めます。




    • 祝詞奏上(のりとそうじょう): 神職が神様へ二人の結婚を報告します。




    • 三献の儀(さんこんのぎ): いわゆる「三三九度」。新郎新婦が御神酒を酌み交わし、永遠の契りを結びます。




    • 誓詞奏上(せいしそうじょう): 新郎新婦が誓いの言葉を読み上げます。




    • 玉串奉奠(たまぐしほうてん): 玉串を神様に捧げます。




    • 親族杯の儀: ご両家の家族・親族全員で御神酒をいただき、絆を固めます。






  5. 集合写真: 挙式後、本殿を背景に記念撮影(オプション)を行います。




  6. 会食会場へ移動: お支度場所へ戻り、会食用の衣装に着替えるか、そのままの格好で会食会場へ向かいます。




 


費用・初穂料の目安


 


神社に納める「初穂料(挙式料)」そのものは、一般的な相場(5万円〜15万円程度)とされますが、プロデュース会社に確認するのが確実です。


この初穂料に加えて、衣装レンタル代、美容着付け代、写真撮影代などが含まれたパッケージプランを利用するのが一般的です。



 



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4. 挙式後の会食・披露宴はどうする?


 


松阪神社は挙式専門のため、パーティーは別の会場へ移動して行います。


せっかく松阪で式を挙げたなら、「牛銀本店」や「相生亭」といった、松阪牛を楽しめる老舗料亭での少人数会食が大変人気です。


和装のまま移動し、歴史ある座敷で両家の家族とゆっくりと食事を楽しむ…。これぞ松阪ならではの、最高のおもてなしと親孝行になるでしょう。


 


まとめ


 


松阪神社での結婚式は、蒲生氏郷が築いた城跡の杜で、本居宣長の文化に触れながら、厳かに愛を誓う、まさに「松阪」という土地の歴史そのものを感じられる特別な体験です。




  • 松阪の歴史や文化が好き




  • 派手な演出より、厳かな儀式を大切にしたい




  • 家族とじっくり過ごす、上質な会食を行いたい




そんなお二人に、松阪神社での神前式は、生涯忘れられない一日を約束してくれるはずです。


つばさ

神社挙式・和婚ウェディングプランナー。地元にある神社の御祭神を先祖に持つ家系に生まれ、神道と関わりを持って育つ。知識や経験を活かし年間400組以上のウェデイングをお手伝いしています。伊勢神宮・靖國神社の崇敬会にも所属。この記事では神社・和婚の素晴らしさを分かりやすく伝えて参ります。