「和婚」「神前式」「神社婚」の違いとは?用語の意味と選び方をプロが教えます
「日本の伝統的なスタイルで結婚式を挙げたい」 そう思って調べ始めると、「和婚」「神前式」「神社婚」といった様々な言葉が出てきて、混乱してしまうことはありませんか?
「どれも同じじゃないの?」 「私たちのやりたいことは、どれに当てはまるの?」
実はこの3つの言葉は、**指している範囲(カテゴリー)**が異なります。 今回は、意外と知られていない言葉の定義と違いを、分かりやすく図解的に解説します。
1. 3つの言葉の関係性(図解イメージ)
まず結論から言うと、この3つの言葉は以下のような包含関係にあります。
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【和婚】 = 最も広い意味(和の結婚式全般)
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【神前式】 = 挙式のスタイル(神道式)
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【神社婚】 = 場所を限定した言い方(神社で行う神前式)
イメージとしては、「和婚」という大きな枠組みの中に「神前式」があり、さらにその中に「神社婚」がある、と捉えると分かりやすいでしょう。
2. それぞれの用語の詳しい定義
① 【和婚(わこん)】
意味:和装で行う結婚式の総称
最も広い意味を持つ言葉です。 「着物を着て行う結婚式」であれば、すべて「和婚」と呼べます。
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対象: 白無垢、色打掛、引振袖などを着るスタイル全般。
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ここがポイント: 挙式のスタイルは問いません。神前式はもちろん、お寺で行う「仏前式」や、着物を着て行う「人前式(和装人前式)」も、すべて「和婚」に含まれます。 「和のテイストを取り入れたい」という広いニーズを表す言葉です。

② 【神前式(しんぜんしき)】
意味:神道の神様に誓う「挙式スタイル」
キリスト教式(教会式)や人前式と並ぶ、挙式の**形式(スタイル)**を指す言葉です。 明治33年の皇太子殿下(後の大正天皇)のご成婚を機に広まった、日本独自の伝統的なスタイルです。
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特徴: 三三九度、玉串奉奠(たまぐしほうてん)などの儀式を通して、神様に結婚を報告し、家と家の結びつきを固めます。
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場所: 神社だけでなく、ホテルや専門式場の中に作られた**「館内神殿」**で行う場合も「神前式」と呼びます。
③ 【神社婚(じんじゃこん)】
意味:「神社」という場所で行う結婚式
神前式の中でも、特に**「本物の神社」**で行うことを強調した言葉です。 「神社挙式」とも呼ばれます。
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特徴: 専門式場の神殿ではなく、普段から地域の人々に信仰されている神社で挙式を行います。
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ここがポイント: 「神前式」とほぼ同義で使われますが、**「場所=神社」**であることにこだわりたい場合に使われる言葉です。 参進の儀(花嫁行列)など、神社のロケーションを活かした儀式ができるのが最大の特徴です。
3. 一目でわかる!違いの比較表
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用語 |
意味の範囲 |
挙式の場所 |
挙式のスタイル |
特徴 |
|---|---|---|---|---|
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和婚 |
◎ 広い |
神社、お寺、ホテル、レストランなど |
神前式、仏前式、人前式 |
和装を着る結婚式全般を指す |
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神前式 |
○ 中くらい |
神社、ホテル・式場内の神殿 |
神道式のみ |
神様に誓う伝統的な儀式形式 |
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神社婚 |
△ 限定的 |
神社のみ |
神道式のみ |
本物の神社で行うことにこだわる |
4. あなたはどれ?選び方のヒント
言葉の違いが分かったところで、「自分たちはどれを選べばいいの?」という疑問にお答えします。
「神社婚」がおすすめの方
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歴史ある本物の神社で、厳かな式を挙げたい
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美しい「参進の儀(花嫁行列)」に憧れる
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将来、初詣や七五三で帰ってこられる場所を選びたい
「(ホテル等での)神前式」がおすすめの方
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天候や移動を気にせず、快適に式を行いたい
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披露宴会場と同じ建物内でスムーズに済ませたい
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友人もたくさん呼べる広い会場がいい
「和婚(人前式など)」がおすすめの方
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着物は着たいけれど、堅苦しい儀式は苦手
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宗教色にとらわれず、自由な演出で誓いたい
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レストランなどで、アットホームな和装パーティーがしたい
まとめ:どの言葉も「日本の美」への入り口
「和婚」「神前式」「神社婚」。 言葉は違いますが、共通しているのは**「日本の伝統美を大切にしたい」**という想いです。
もし、Webサイトや雑誌で探す際は、以下のように使い分けるとスムーズです。
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着物が着たいなら → 「和婚」
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神様の儀式がしたいなら → 「神前式」
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憧れの神社があるなら → 「神社婚」
言葉の意味を正しく理解して、お二人の理想に一番近いスタイルを見つけてくださいね。