2026年版:神前式とは?費用・流れ・マナー
2026年版:神前式とは?費用・流れ・マナー
神前式とは?日本の伝統を受け継ぐ厳かな結婚式
白無垢や紋付袴といった和装への憧れや、家族に晴れ姿を見せたいという想いを背景に、日本の伝統的な結婚式である「神前式(しんぜんしき)」が人気を集めています。しかし、具体的な内容や他の挙式スタイルとの違いなど、分からないことも多いかもしれません。
この記事では、神前式の魅力から儀式の流れ、費用、服装マナーまで、知っておきたい情報を網羅的に解説します。神前式のすべてを理解し、お二人にとって最高の結婚式を挙げるためのヒントを見つけてください。

神前式の定義と他の挙式スタイルとの違い
神前式とは、神社の神殿で、祀られている神様の前で夫婦の誓いを立てる日本古来の挙式スタイルです。二人の結婚を神々に報告し、末永い幸せとご加護を祈願します。もともとは一部の家庭で行われていましたが、1900年(明治33年)に後の大正天皇が行った結婚式を機に、一般にも広く知られるようになりました。
神前式の最大の魅力は、雅楽が響く厳粛な雰囲気と、家族との絆を深く感じられる点にあります。他の挙式スタイルとの違いは以下の通りです。
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神前式
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誓う相手: 神社の神々
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特徴: 日本の伝統と格式を重んじ、両家の結びつきを大切にする儀式が中心。原則として家族・親族のみで執り行われることが多い。
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教会式(キリスト教式)
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誓う相手: キリスト教の神
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特徴: 教会やチャペルで、牧師や神父の前で愛を誓う。ウェディングドレスなど西洋文化が色濃いスタイル。
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人前式(じんぜんしき)
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誓う相手: 列席しているゲスト
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特徴: 宗教や形式にとらわれず、自由な演出が可能。ゲストが結婚の証人となるアットホームな挙式。
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神前式は、二人が愛を誓うだけでなく、「家と家」の結びつきを重んじる日本の文化が色濃く反映されています。代表的な儀式である「三三九度」や、両家の親族が盃を交わす「親族盃の儀」は、まさにその象徴です。日本の美しい伝統に触れながら、家族との絆を再確認できる特別な結婚式といえるでしょう。
神前式の基本情報:儀式の流れ・費用・場所
日本の伝統美に彩られた神前式。「儀式の内容が難しそう」「費用はどれくらい?」といった疑問を解消するため、ここでは神前式の「儀式の流れ」「費用」「場所」という3つの基本情報を分かりやすく解説します。
1. 厳かで美しい「儀式の流れ」とそれぞれの意味
神前式の儀式は神社によって多少の違いはありますが、一般的には以下の流れで進みます。それぞれの儀式に込められた意味を知ることで、より感慨深い一日になるはずです。
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参進の儀(さんしんのぎ): 斎主(神職)や巫女に導かれ、新郎新婦、両家の親族が列をなして神殿へと進む儀式。雅楽の音色が響く中、神聖な空間へと向かいます。
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修祓の儀(しゅばつのぎ): 斎主が祓詞(はらえことば)を述べ、参列者全員の心身にある罪や穢れ(けがれ)を祓い清めます。
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祝詞奏上(のりとそうじょう): 斎主が神々に対し、二人の結婚を報告し、末永い幸せを祈る祝詞を読み上げます。
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三献の儀(さんこんのぎ): 「三三九度(さんさんくど)」とも呼ばれる、神前式を象徴する儀式。新郎新婦が小・中・大の3つの盃で御神酒(おみき)を酌み交わし、夫婦の固い契りを結びます。
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玉串奉奠(たまぐしほうてん): 新郎新婦が玉串(榊の枝に紙垂をつけたもの)を神前に捧げ、二拝二拍手一拝の作法で祈りを込めて拝礼します。
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親族杯の儀(しんぞくはいのぎ): 両家の親族全員が御神酒をいただくことで、「家と家」の結びつきを固める儀式です。
2. 気になる「費用相場」と内訳
神前式の費用は、神社に納める挙式料「初穂料(はつほりょう)」が基本となります。
- 初穂料の相場: 5万円~20万円程度 ※神社の格式や規模によって異なります。
ただし、挙式全体の費用は初穂料だけでなく、衣装や写真撮影なども含めて予算を立てることが大切です。
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その他費用の内訳と目安
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衣装代: 新郎新婦の和装レンタルで15万円~40万円程度。
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美容着付け・ヘアメイク代: 5万円~15万円程度。
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写真・ビデオ撮影代: 5万円~20万円程度。
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これらを合計した挙式のみの総額は、30万円~60万円程度が一般的な相場です。
3. どこで挙げる?「挙式場所」の選び方
神前式を行える場所は、主に「神社」と「ホテル・専門式場内の神殿」の2種類です。それぞれの特徴を理解し、お二人の希望に合った場所を選びましょう。
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神社
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メリット: 本物の神殿ならではの厳かで格式高い雰囲気。歴史ある建物や美しい境内でのロケーション撮影が可能。
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デメリット: 披露宴会場への移動が必要になる場合がある。天候に左右されやすく、バリアフリー設備が十分でないことも。
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ホテル・専門式場内の神殿
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メリット: 挙式から披露宴まで移動がなくスムーズ。天候の心配がなく、空調やバリアフリー設備が充実している。
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デメリット: 本物の神社が持つ荘厳な雰囲気には及ばないと感じる方もいるかもしれません。
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格式や伝統を重んじるなら神社、ゲストの利便性や快適さを優先するならホテルや専門式場、というように、お二人が何を大切にしたいかで選ぶのがおすすめです。
【新郎新婦・参列者別】神前式の服装マナーとQ&A
神前式は日本の伝統的な儀式であり、新郎新婦はもちろん、参列者にもふさわしい服装マナーが求められます。ここでは、それぞれの立場に合わせた衣装の選び方と、よくある疑問について解説します。
新郎新婦の衣装:伝統的な和装の種類と意味
神前式における新郎新婦の衣装は、最も格式の高い和装が基本です。
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新婦の衣装
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白無垢(しろむく): 最も格式の高い正礼装。「嫁ぎ先の色に染まる」という花嫁の覚悟を示す純白の衣装です。挙式中に「綿帽子」を合わせられるのは白無垢だけです。
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色打掛(いろうちかけ): 白無垢と同格の礼装で、豪華絢爛な色や柄が特徴。お色直しで着られることが多いですが、挙式での着用も可能です。
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引振袖(ひきふりそで): 特に「黒引振袖」は、江戸時代の武家の婚礼衣装とされ格調高い装いです。帯が見えるすっきりとした着こなしが魅力です。
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また、和装には「角隠し(つのかくし)」を合わせることもあります。これは怒りの象徴である角を隠し、従順でしとやかな妻になるという誓いを表すものです。
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新郎の衣装
- 五つ紋付羽織袴(いつつもんつきはおりはかま): 男性の和装における第一礼装。背中、両胸、両袖の5か所に家紋が入った黒の羽織と着物に、縞柄の袴を合わせるのが正式なスタイルです。
参列者の服装マナー:立場別の選び方
参列者は、新郎新婦との関係性に合わせて服装を選びます。
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両親: 父親はモーニングコート、母親は黒留袖が一般的です。新郎と格を合わせ、父親が五つ紋付羽織袴を着用することもあります。
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兄弟姉妹・親族: 未婚の姉妹は振袖、既婚の場合は色留袖や訪問着が適しています。男性はブラックスーツやダークスーツを着用します。
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友人: フォーマルな服装であれば問題ありません。ただし、神社の境内は砂利道や石段が多いため、女性はピンヒールを避け、歩きやすい太めのヒールの靴を選ぶと安心です。
神前式のよくある疑問Q&A
Q1. 友人も参列できますか?
A. 神社の拝殿(儀式を行う建物)の収容人数によります。伝統的に親族中心で行われることが多く、スペースの都合で友人の参列が難しい場合もあります。事前に新郎新婦に確認しておくとよいでしょう。
Q2. 玉串拝礼の作法が不安です。
A. 作法が分からなくても心配ありません。儀式の前に神職や巫女から丁寧な説明があります。作法を完璧に行うことよりも、心を込めてお参りすることが大切です。
Q3. 写真撮影は自由にできますか?
A. 挙式は神聖な儀式のため、多くの神社ではプロカメラマン以外の撮影を禁止、または制限しています。式の妨げにならないよう、事前に撮影の可否を必ず確認してください。
まとめ:神前式で心に残る特別な一日を
神前式とは、古くから受け継がれてきた日本の美しい伝統文化に触れながら、家族との絆を再確認できる意義深い挙式スタイルです。
神々が鎮座する神聖な空間で、雅楽の調べが響く中、二人の門出を祝う。その凛とした空気は、結婚という人生の節目にふさわしい重みと感動を与えてくれます。三三九度で夫婦の固い契りを結び、親族盃の儀で両家の結びつきを固めるなど、一つひとつの儀式に込められた意味を知ることで、お二人の誓いはより一層深いものになるでしょう。
伝統的な形式に則りながらも、挙式場所の選定や衣装選びなどを通じて、お二人らしさを表現することも可能です。この記事で得た知識をもとに、二人でじっくりと話し合い、優先順位を決めていくことが、後悔のない選択につながります。
お二人の新たな人生の始まりを、神々と大切な家族に見守られながら誓う神聖な儀式、神前式。厳かな杜の静寂の中、伝統的な和装に身を包み、永遠の愛を誓う。そんな心に深く刻まれる特別な一日を、ぜひ実現してください。