【2026年】母親の黒留袖・父親のモーニング|両親衣装マナーと手配術
結婚式、両親の服装はどうする?知っておきたい基本マナーと準備
結婚式当日、両親は新郎新婦とともにゲストをお迎えする「主催者」の立場です。その装いは、ゲストへの敬意と感謝を示す大切な役割を担います。
しかし、いざ準備を始めると「両家の服装の『格』は合わせるべき?」「和装と洋装はどちらが良い?」「費用は誰が負担する?」など、さまざまな疑問が浮かぶものです。両家の意向を確認したり、費用負担を話し合ったりと、デリケートな調整が必要になる場面も少なくありません。
この記事では、母親の黒留袖、父親のモーニング・紋付袴といった正礼装を中心に、両親の衣装マナーと手配方法のすべてを解説します。両家の格の合わせ方から費用相場、失敗しないためのポイントまで、準備に必要な情報をわかりやすくまとめました。
この記事を読めば、両親の衣装に関する疑問が解消され、自信を持って準備を進められます。おふたりとご両親が安心して晴れの日を迎えられるよう、基本から確認していきましょう。
【母親・父親別】和装・洋装の正礼装マナーと選び方の基本
結婚式における両親の衣装選びで最も大切なルールは「両家の服装の格を合わせる」ことです。新郎側と新婦側の両親が並んだ際に装いのバランスが取れていることは、ゲストへの敬意を示すための重要なマナーです。
まずは、結婚式の主催者側にふさわしい、和装・洋装それぞれの「正礼装」の基本を押さえましょう。
母親の正礼装:基本は「黒留袖」、色留袖という選択肢も
母親の和装における最も格式高い正礼装は「黒留袖」です。既婚女性が着用する第一礼装であり、結婚式という慶事にふさわしい伝統的な装いとされています。
特徴とマナー
黒地の着物で、裾周りにのみ縁起の良い華やかな模様が描かれているのが特徴です。柄には松竹梅、鶴亀、鳳凰など、おめでたい意味を持つ古典柄が用いられます。背中・両胸・両袖の後ろの5か所に家紋を入れる「五つ紋」が正式なスタイルです。帯や小物は白や金銀を基調とした格調高いものを合わせ、白の帯揚げ・帯締め、金銀の扇子(末広)、礼装用の草履とバッグを揃えるのが基本です。選び方のポイント
お母様の年齢や雰囲気に合わせて、柄の色合いや配置を選ぶとよいでしょう。例えば、お若いお母様なら金彩などが華やかなものを、落ち着いた雰囲気がお好みなら色味を抑えた上品な柄が似合います。色留袖について
黒以外の地色の着物が「色留袖」です。黒留袖では重厚すぎると感じる場合や、少し華やかな雰囲気にしたい場合に選ばれます。ただし、色留袖を黒留袖と同格の正礼装として着用するには「五つ紋」を入れることが必須です。紋の数が三つ、一つと減ると格が下がってしまうため、色留袖を選ぶ際は必ず両家で事前に相談し、格を揃えるようにしましょう。

父親の正礼装:「モーニングコート」か、和装の「紋付袴」
父親の正礼装は、昼間の結婚式では洋装の「モーニングコート」が最も一般的です。和装を選ぶ場合は「紋付袴」が第一礼装となります。
モーニングコート(洋装)
昼間に行われる式典で着用される、最も格式高い洋装です。黒いジャケットにグレーのベスト、黒とグレーの縞模様のズボン(コールパンツ)を合わせるのが正式なスタイルです。
合わせる小物としては、白無地のウイングカラーシャツに、シルバーグレーや白黒の縞柄のネクタイを選びます。胸元には白のポケットチーフを挿し、靴は黒のストレートチップといったフォーマルな革靴を合わせるのがマナーです。紋付袴(和装)
和装における男性の第一礼装で、非常に格式高い装いです。神前式や和の雰囲気を持つ会場での結婚式によく選ばれます。新郎が紋付袴を着る場合、父親も合わせることで、より統一感のある厳かな雰囲気を演出できます。
黒の羽二重(はぶたえ)の生地に、母親の黒留袖と同様に「五つ紋」が入った羽織と着物を着用し、縞模様の「仙台平(せんだいひら)」という袴を合わせるのが正式なスタイルです。
なお、和装で必須となる家紋ですが、現代では衣装をレンタルするのが主流のため、実家の家紋ではなく、誰でも使える「通紋(つうもん)」(例:五三桐)が入ったものを着用することがほとんどです。
いつ・どこで・どう手配する?レンタル・購入の費用相場と流れ
両親の衣装が決まったら、次は具体的な手配に進みます。結婚式の日取りが決まったら、式の3〜4ヶ月前までには準備を始めることを目安にしましょう。人気のデザインやサイズは予約が埋まりやすいため、余裕を持った行動が大切です。
レンタル?購入?自前の衣装?それぞれのメリット・デメリット
両親の衣装を手配する方法は、主に「レンタル」「購入」「自前のものを着用」の3つです。現在では、手軽さと費用の面からレンタルを選ぶ方が大多数を占めています。
| 手配方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| レンタル | ・購入より費用を抑えられる ・保管やクリーニングの手間がない ・必要な小物が一式揃っていることが多い | ・何度も着る場合は割高になる ・人気のデザインは予約が埋まりやすい |
| 購入 | ・自分の体型に合わせて仕立てられる ・他の親族の結婚式でも着用できる | ・費用が高額になる ・保管場所やクリーニングの手間がかかる |
| 自前の衣装 | ・費用がかからない ・親から受け継いだものなど、思い入れがある | ・サイズが合うか確認が必要 ・シミや傷みがないか状態のチェックが必須 ・小物が揃っているか確認する必要がある |

手配先別の特徴と費用相場
レンタルや購入をする場合、「結婚式場・提携店」「外部の衣装店」「オンラインレンタル」の3つが主な選択肢となります。
結婚式場・提携の衣装店
新郎新婦の衣装と一緒に手配できるため手間が少なく、会場の雰囲気を知るスタッフに相談できる安心感があります。ただし、外部に比べて費用はやや割高になる傾向にあります。- 費用相場:
- 母親の黒留袖:30,000円~80,000円
- 父親のモーニング:15,000円~30,000円
- 費用相場:
外部の衣装店
品揃えが豊富で、式場提携店よりもリーズナブルな場合があります。ただし、式場によっては衣装の「持ち込み料」がかかるケースがあるため、事前にプランナーへの確認が欠かせません。- 費用相場:
- 母親の黒留袖:20,000円~70,000円
- 父親のモーニング:10,000円~25,000円
- 費用相場:
オンラインレンタル
店舗に足を運ぶ必要がなく、価格を最も抑えられる方法です。ウェブサイトでデザインを選び、自宅に配送してもらえます。試着ができないため、サイズ選びは慎重に行う必要があります。- 費用相場:
- 母親の黒留袖:10,000円~50,000円
- 父親のモーニング:10,000円~20,000円
- 費用相場:
費用は誰が負担する?
両親の衣装代については、「着用する本人がそれぞれ支払う」のが一般的です。しかし、新郎新婦が両親への感謝を込めてプレゼントとして負担するケースも増えています。明確な決まりはないため、後々のトラブルを避けるためにも、事前に両家でよく話し合っておきましょう。
両親への感謝を伝える衣装選び。マナーを守って佳き日を迎えよう
結婚式における両親の衣装選びは、マナーや手配など考えるべきことが多く、迷うこともあるかもしれません。しかし、大切なポイントさえ押さえれば、決して難しいことではありません。

忘れてはいけない2つの最重要ポイント
数あるマナーの中でも、これだけは必ず押さえておきたいポイントを改めて確認します。
両家の「格」を合わせること
両家の両親が並んだ際に衣装の「格」が揃っていることは、ゲストへの敬意を示す最も重要なマナーです。例えば、片方の母親が最も格の高い黒留袖なのに、もう一方が準礼装の訪問着では、ちぐはぐな印象を与えかねません。事前に両家で「正礼装で揃えましょう」と認識を合わせておくだけで、当日の安心感が大きく変わります。早めの相談と準備
衣装選びは意外と時間がかかるものです。特に人気の柄やサイズの衣装は、早くに予約が埋まってしまうこともあります。結婚式の3〜4ヶ月前には両親に意向を確認し、衣装の手配について話し合いを始めましょう。早めに動くことで、両親も心に余裕を持って衣装を選ぶことができ、新郎新婦も安心して準備を進められます。
衣装選びは、最高の「親孝行」
両親の衣装マナーや手配は、新郎新婦にとって「やるべきこと」の一つですが、これはこれまで育ててくれた両親へ感謝を伝える、またとない機会でもあります。
「お母さんには、どんな柄の黒留袖が似合うかな」「お父さんがモーニングを着たら素敵だろうな」と、両親を想いながら衣装を選ぶ時間は、かけがえのない思い出になります。新郎新婦から「一緒に衣装を選びに行こう」と誘われたら、ご両親もきっと喜んでくれるでしょう。
マナーを守ることは、両親やゲストへの「おもてなし」の心を形にすることです。心を込めて選んだ衣装は、ご両親にとって我が子の晴れ姿を見守るための特別な一着となります。この記事を参考に、ご両親が誇らしい気持ちで当日を迎えられるよう、心を込めて準備を進めていきましょう。